第79回全国レクリエーション大会inあいち研究フォーラム参画の報告

10月31日~11月2日に愛知県で開催された「第79回全国レクリエーション大会」の研究フォーラムに公募セッション(11月2日(日)9:45~11:45)で参画しました。

目次

GWTは2つの財を発表

日本GWT協会は、全国レクリエーション大会に毎年テーマを決めて参加していますが、今回は、大会全体のキャッチコピー「愛を育み 知を集め 笑顔と会話で 広がるレクの輪」に合わせて、

「『愛を育み 知を集める GWT』~笑顔と会話で 広がるグループワーク・トレーニングの輪~」

と題し、「多様な人々が知恵袋を交換しながら、健やかな居場所づくりを育む学び合いの場づくり」のコンセプトで、2つの財を発表しました。

大会の開催要項に、セッションの内容を下記のように紹介して、参加を募ったところ、当日は、23名の参加がありました。

 時代は大人も一生学び続ける〝リカレント教育〟を推進しています。それには、知識習得型や座学講義型では学べないことは立証されています。

クループで課題を解決するワークに参画して、ふりかえり、その内省を未来に繋げるGWTをお楽しみください。

〝いつもとは違う場所〟に身を置き・これまで知らない世界に出会い・普段のやり方から飛び出す〝越境学習〟を通して、これまでの自分からはみ出て、いつも通りのレクや自分を磨き直しましょう。

新しい〝楽しいをつくる〟に遭遇して、みんなが求める新しいニーズを一緒に叶える未来型レクにGWTを活かしてください。

23名の中には、日本GWT協会の会員の方や、過去の全国レクリエーション大会や、研修会などで GWTを体験したことがある方に加えて、初めて体験する方の参加もあり、GWTの普及の場になっています。

<GWT①「クイズを作ろう!&答えよう!!」 アドバイザー:斎藤聖子>

「研究フォーラム資料集」に記載した財の紹介]  

出題者グループがメンバーと相談しながら、お題に合うクイズを作って出題したり、解答者がそのクイズの正解を答えたりするワークの体験を通して協力する楽しさと大切さを知ろう。  

謎解きの中から人間関係の魅力を探ります。

 1月の日本GWT全国研修交流会(島根県松江市で開催)で発表された財をブラッシュアップして発表しました。

各グループは、アドバイザーから提示された言葉が答えになるように4つのヒントを考えます。 

出題の準備が整ったら、出題者グループが1つ目のヒントから発表し、答えが分かったチームが手を挙げて発表します。

ヒントの数が少ない内に解答するとポイントが高く、最後まで解答できなければ、出題者グループにポイントが入ります。

どのグループも試行錯誤の中、難しいヒントを出していました。

[Aグループの出題と他のグループの答え]

◯ヒント1「さる」→他のグループの答え「日光」「ヒト」

◯ヒント2「補助」→他のグループの答え「盲導犬」「動物愛護」

◯ヒント3「色」→他のグループの答え「オレンジ」

◯ヒント4「4人全員」→他のグループの答え「メガネ」

◯正解=「メガネ」

各グループが上記のように2題ずつ発表した後、3題目は視点を変えて、「なるべく早く正解できるようなヒント」を考えて発表しました。

視点を変えたことで、気持ちにも変化が生まれ、その気づきが今後の日常生活の中でどう活かしていくのかを考えるきっかけとなったと思います。

ワークは、ヒントを考える場面でメンバーの様々な視点が盛り込まれ、セッションのねらいに沿った活動が展開しましたが、ワークの時間が予定より長くなってしまい、ふりかえりシートの記入やグループ内のふりかえりに十分な時間をあてることができなかったことが反省点でした。

<GWT②「拝啓 レクリエーション様」 アドバイザー:三好良子>

「研究フォーラム資料集」に記載した財の紹介]  

レクリエーション活動に従事するあなたが、レクリエーションとの出逢いや実践や振興の取り組み等をレターにして綴ります。

レクリエーションへの過去・現在・未来を探り、新たな一歩への手掛かりにしましょう。

 1月の日本GWT全国研修交流会では、「拝啓 GWT様」で体験した財を、レクリエーション有資格者向けにアレンジして発表しました。

レターを書く時間が短めの設定になりましたが、参加者は思いを巡らせながらワークに取り組むことができました。

ふりかえりの時間も確保することができ、メンバーの感想や気づきを交換することができました。

[当日、全体に向けて発表された気づきや感想より]

○小さいころから恥ずかしがりやで、人前で話すことが苦手だったが、20歳の頃にレクリエーションに出会って、人前で話すような役職になったりして、自分はレクリエーションのおかげで人生を変えられた。これからも、レクリエーションをいろいろな人に広めて、心も体も元気になってもらえたらいいなと思っているので、もうちょっと頑張ってみる。

○レクリエーションについてのラブレターを書き、レクリエーションについての振り返りをしたが、メンバー全員書いていたのが人のことだった。「人との関わり」や「人として捉える」、「人を変える力がある」など、人のことしか話していないことが驚きだった。

「拝啓 レクリエーション様」の実践終了時に、アドバイザーが次のようにまとめ、GWT的思考を取り入れたレクリエーション活動についてのメッセージを送りました。

「レクリエーションに対して、『レクリエーションはただの遊び』『指導者に押し付けられるもの』『好きな人だけでやっていればいい』『レクリエーションは時代遅れ』などと排他的に捉える人をどんどん生産していくのはあまりにももったいないと思います。

ぜひ、レクリエーションの後で、『ちょっとこのゲームの後に振り返りませんか』『今のゲームで何を感じましたか。何に気づきましたか。』と問いかけてみてください。

あなたの問いかけひとつで、参加者が『だからレクリエーションって大事なんだ』『このゲームにはこんな意味合いがあったんだ』『楽しかった中からこれをお土産として持って帰ろう』ということを考えることができます。

参加者にこのような気づきや考えを落とし込めるということが、新しい時代のレクリエーションリーダーとしては、これからますます求められているのだろうと思います。」

<アンケートの結果から>

回収率100%(23枚/参加者23名)

男性女性未回答10代20代30代40代50代60代70代80代未回答
52%34%14%0%4%0%17%17%43%17%0%2%

◯セッションの評価:大満足60% 満足34% 未回答6%

参加者の感想(一部を抜粋)

○「レク」について考え、捉えなおすきっかけになり、他の方の思いも聞くことができて、とても有意 義な時間となりました。また、アドバイザーの語り方、ワークの進め方がとても心地よかったです。

○初めて全国大会に参加しましたが、熱のある方ばかりで、たくさんの刺激をいただきました。参加してよかったです。

○つい振り返りをなくしたり、簡単にすませてしまったりしていました。今回、振り返りの大切さの意味も合わせて伝えていただき、今後は、振り返りも時間をとって行いたいと思います。

○自らに問いかけ、また、新たな道を探ることができたセッションでした。40年を振り返り、明日へ進んでいきたいです。

○また新しい体験ができて、あらためて、GWTの良さを確認しました。

○新しい知見を得ました。質疑の時間が欲しかった。ゆったりとした時間でした。

[日本GWT協会員の体験後の感想]  

私も、ゲームの楽しさにおぼれることが多く、レクリエーションワークやりっぱなしで終わらないようにしようと(Stare Moon)とあらためて気づかされました。

(隠れたねらい)協力やチームワーク、情報共有について、振り返りシートをシェアしあえず、残念な気持ちを体験したからです。

体験する側になって分かります。個性あるメンバーに「これ、つたえたかったなー」と。

まとめ

2時間という短い時間ではありましたが、GWTの体験を通して越境学習の魅力に触れ、財体験の中で、自分とレクリエーションとの関係を考えていただきました。

気づくことは変わることです。気づけないと変われません。

ですから人間は、互いにふれあい、人間(じんかん)から人になっていくのです。

「人との出会いを学びにする」これは、レクリエーションとGWTの共通のねらいです。

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